過敏性腸症候群(IBS)・頭痛・生理痛・腰痛・五十肩・座骨神経痛・腱鞘炎|横浜・保土ケ谷・天王町

過敏性腸症候群・疼痛治療の元氣堂鍼灸院|横浜・保土ケ谷

脊柱管狭窄症


70代 男性
スポーツを始めて2年が過ぎたころから左の太ももとふくらはぎの痛みが気になりはじめた。1年前からは右側に痛みが移り、しかもいっそう症状が激しくなった。3か月前には立ち上がるときに腰部から臀部にかけて激痛が走り、ついに整形外科を受診した。医師に脊柱管狭窄症と診断されたが、今すぐに手術が必要ではないと言われた。整形外科に通い治療を受けているが、痛みをはじめとする症状の改善が見られず来院された。

 

初診時にはそう激しいものではないが、腰部に重い、はっきりしない痛みがあった。そのほかの痛む部位は、臀部、太ももの裏、ふくらはぎ。足の裏は少ししびれている状態であった。最も気になるところは腰部であるが、痛む部位にモーラステープやロキソニンテープを貼ると症状が緩和される。また入浴して腰から下をゆっくり温めていると痛みが楽になるとのこと。スポーツをされているだけあって、腰から足にかけての筋肉はしっかりしており、内科的にも特に目立って悪いところはない。鍼灸で腰以下の気を通す治療を行うことにした。痛みがいちじるしい時には運動はひかえていただき、回復するにしたがって徐々に運動量を増やし、筋力の低下は最小限にとどめておきたい旨をお伝えした。
鍼治療に際して、鍼をからだに入れたときに電気が走るような感覚が起こることがある。このような感覚を“ひびき”というが、この方には腰から足にかけて心地よくひびくような鍼治療を行った。はじめのうちは一週間に二度の治療を一か月。その後一週間に一度の治療を二か月間行った。治療を始めてから3か月経ったころには、違和感が全くないわけではないが、以前のようにスポーツをしても平気な状態に戻った。初診のころに感じていた重い、はっきりしない痛みもない。スポーツの後は腰や足に張りが出るが休息すれば元のように動ける。その後、ひと月に二度ほど治療を継続したが、脊柱管の狭窄があっても、すでに生活に支障のない程度まで回復しているので、いったん治療を終えて様子をみることにした。

 

治験例 腰部脊柱管狭窄症   コメント:0

過敏性腸症候群


30代 男性
2~3年前から、急にお腹が痛くなるようになった。臍の周囲をつねられているよう痛む。それにともなうようにお腹がひどく張ってくる。お腹は下しやすく、しょっちゅう下痢をしている。内科を受診して、内視鏡の検査をしたところ器質的な問題は見つからなかった。ご本人いわく、父も同じような傾向で腸がよくない、とのこと。内科医に過敏性腸症候群と診断されてイリボー、トランコロン、セレキノンなどを処方されるが、いずれを服用しても症状の改善がみられない。毎朝、排便後にすっきりした感じがしない。意識がお腹に集中してしまい、仕事が手につかない。このような状況で来院された。

 

この方に食生活のお話をうかがうと、以前はかなり乱れており、辛いもの、お酒などでかなり体調を損なったとのこと。それ以来は控えるようにしているが、胃腸の粘膜はかなりのダメージを受けている。また性格的には緊張しやすく、いろいろなことが気になりやすいタイプとのこと。まずは正しい食生活がどのようなものかを提案して、それをご理解していただいてから、過敏な働きをしてしまう消化器系をなだめるような治療をすすめることにした。頭、お腹、背中、手足などのツボに、はり・灸を施すと、頭が軽くなりすっきりとした気分になったとおっしゃる。また背中へのお灸を終えた後は、お風呂に入っているようでたいへん気持ちが良い、とのこと。このような治療を週に一度続けることで症状の緩解を目指すことにした。3回目の治療の後からは、「便意だけ有りいざトイレに行くと出ない」といった不快な症状がなくなる。5回目の治療の後からは、ときどきお腹の痛みが気になるが内科医に処方された薬を服用しなくても下痢をしなくなった。また腹部に感じていた膨満感も気にならない、とおっしゃる。3か月後には、外出の際には気分を落ちつけるために飲んでいた薬を飲む必要がなくなる。急な腹痛、膨満感・下痢、いずれも発症しない。ご本人の満足度が8割を超えたところで治療を終了することにした。

 

治験例 過敏性腸症候群 (IBS)   コメント:0

五十肩3


50代 女性
3週間前からくびから腕にかけて痛むようになった。痛み始めてから一週間ほど経ったころ、一度痛みが治まりかけたが、再び痛むようになった。きっかけは思い当たらないが、乗り物の運転手をしているため、ハンドルを手にする同一姿勢を長時間続けているためではないか、というふうにおっしゃる。プールで泳いだり、そのあとに入浴すると症状が楽になるが、睡眠してのち、起床時には悪化している。整形外科でX線の検査を受けており、異常は見つからなかった。

 

この方は、痛みがとても強かったので、初診では鍼治療のみ行った。同じ姿勢を長い時間続けていると、その組織器官の血流がスムーズにいかずにコリや痛みの原因となりやすい。適度に運動することで、症状が緩解するはずであるが、強い痛みがそれを阻んでいる。それと同時にストレス、加齢なども症状の悪化をうながしていた。鍼治療でまずは強い痛みを緩和して、痛いから動かさないでさらに症状が悪化するという生活の中で繰り返される悪循環を断つきっかけとする。その後、回復の程度にしたがって、徐々にお灸、マッサージを加えて治療を行った。強い痛みは1週間で取れ、その後2週間かけてさらに症状が緩解していった。ひと月ほどの期間で、はじめの強い痛みが7~8割改善したところで、治療を終えた。

 

治験例 五十肩   コメント:0

五十肩2


50代 女性
五十肩の期間、8か月。手を後ろに回す動作をすることで激しい痛みを感じる。そのほかの普段の生活には支障なし。もともと寒がりで温めると楽になる。肩こり体質。疲れ、ストレスなどで肩が凝ってくると、それが間接的に痛みを起こす要因となり、痛みを強く感じたり、ちょっとした動きですぐに痛みを感じるようになる。X線では腱板に石灰の沈着は見られなかった。

 

この方は、寒がりで、からだの線が細く、筋肉の量が少ない。治療はお灸を中心として、適宜細い鍼で、患部の滞った経気を疏通することとした。全体的には、刺激量を少なめにすることを心がけた。治療を始めて1週間で症状が半減。さらに順調に回復をみせて、約2週間、計4回の治療で、症状が8割改善したところで治療を終えた。この方の場合、鍼灸治療とともにマッサージを行ったことが、治癒を早めた大きな要因と思われる。治療後はいつも肩周囲の筋肉がほぐれ気分もよいとおっしゃっていた。鍼灸とマッサージを組み合わせることは、ときに大きな効果をもたらす。それと同時に鍼灸治療にマッサージを加えることによって悪化する五十肩もある。その多くは、急性期、熱をもっている場合であるが、その鑑別には注意を要する。

 

治験例 五十肩   コメント:0

胃痛・吐き気・下痢


夏の暑い盛り、三日前に胃痛が始まる。この方は、日ごろから胃がよくもたれる、とおっしゃる。またときどき下痢も起こり、普段から軟便とのこと。この方が、仕事が忙しく、疲れ気味のところ、冷えたビールやアイスクリームなどを取り、お腹を冷やしてしまい、このような病状を呈することになった。近所の内医を受診されており、そのときにいただいた薬を服用しても、症状が改善せず、反って吐き気をともなうようになったので来院された。その薬を飲むのは休止している。

 

もともとお腹の働きがよくないタイプの方が、冷たいものをたくさん取ったときに起こる典型的な症状。主な原因はからだに侵入した冷え。治療は温めてこれを取り除くこと。正気を補い、邪気を追い払う、これに尽きる。このようなときに最適なのがお灸。お腹の下の方、とくにお臍のまわりのツボに治療を行った。その際に大事なことは、治療を行ったツボの周りが赤くなること。さらに背中のお腹と関連するツボにも治療を加えた。この治療を行うと、二日ほど何も食べたくなく実際にのどを通らなかったが、食欲が出てくる。治療の帰りにインドカレーが食べたくなった、というくらいの回復を示した。以後、順調に回復して、3回の治療で食欲が戻り、体調も元通りになったところで治療を終えた。

 

治験例 過敏性腸症候群 (IBS)   コメント:0

体質改善


20代 男性
がんの手術後、体力が低下してすぐにカゼをひくようになった。月に一度ほどカゼをひくが、冬場はさらに頻繁になる。のどの痛み、くびや肩のコリ、身体がだるく疲れやすい、などの症状を伴う。扁桃腺が腫れやすく、疲労や気象条件の悪化が重なると喘息を起こすこともある。

 

大病の後は、からだを構成する物質的なものとその機能が損なわれている。東洋医学ではこれを陰陽虚損という。お灸と食事指導により、失われた陽と陰を充実していくように主に灸治療を行う。またカゼをひきやすかったり、扁桃腺が腫れやすい、喘息を起こすなどの症状に対しては、背部や手足の要穴に対する治療を行い肺気を強化する。さらに自宅でも、ご家族の協力のもとにお灸を行えるように指導した。半年ほど週に一度の鍼灸治療と自宅での灸治療を重ねていくうちにおのずとカゼをひく回数が減り、喘息はほぼ皆無になる。一年間の治療で、約5キロの体重増、ほとんどカゼをひかない体質に変化する。のどの痛みは残るものの、ウォーキングやフットサルなどができるまで回復。

 

 

治験例 体質改善   コメント:0

生理痛2


40代 女性
周期24日、期間6日。
生理のとき、下腹部に絞られるような激しい痛み有り。出血量・血塊などはともに少ない。2年前から低用量ピルを服用して、痛みをコントロールしている。生理の前に食欲低下。イライラがある。痛みがひどいときには、ロキソニン服用(6~7回/日)。できれば自然な生理が来て、痛みを伴わなくなることを希望して来院された。これまでいろいろな治療を受けたがあまり芳しい効果は得られなかった。

舌を診させていただくと紫暗色。手足はいつも冷たく、自覚的にお腹が冷えている。下痢しやすい体質という。この方は下腹部を中心にかなり冷えているので、主にお灸を使って、温める治療を行うことにした。関元、三陰交が発赤するまでお灸をすると気分がいいとおっしゃる。生理の前と後に治療を続けて行うと、3か月ほどで痛みが半減、半年後には生理時に痛み止めを飲まなくても生活できるようになった。その後も痛みのない生理を過ごすために月に一度のペースで鍼灸治療を継続している。

 

治験例 生理痛   コメント:0

過敏性腸症候群の治験例


mgr.gif過敏性腸症候群の治験例mgr.gif


症例) 40代 女性
5年前に社内で昇進した。それをストレスに感じており、日ごろからプレッシャーを受けている精神状態。半年前に部署が変わったのがきっかけとなり膨満感を強く感じるようになった。膨満感が著しくなると痛みに変わる。通常、便は下痢っぽい。内科で内視鏡検査を受診したが、とくに問題となるようなところは見られず、過敏性腸症候群と診断された。毎晩缶ビールを1本、晩酌している。週末は付き合いの席が多い。尿が一日4回くらいと少ない。足はむくみやすい。舌には白苔があり。

からだの気が停滞していることでお腹が張って膨満感を感じているのだが、尿が少なくて足がむくみやすいなどの症状があり、この方に関してはまず水分の停滞を改善する必要性を感じたのでその治療を始めた。胃を温め、尿の排泄を高めるような治療を続けていくと、手足が温まり、尿の出もすっきりとしたものに変わった。治療を一か月半ほど続けてからだの水分の代謝が改善されると、お腹の張りも少しずつ改善されるようになり、それまでは午後になるとお腹の張りがつらかったけれど、それが改善された。また以前に比べて尿量が増え下痢することが少なくなった。引き続き胃を温めるのと同時に、弱った胃腸のはたらきを補うような治療を行っていると、いつもはつらい会議のときも膨満感をほとんど感じることがなくなり、症状のおよそ8割が改善された。週末の付き合いの席の後は、どうしても症状が出てしまう。しかし、それを除けば症状は安定しており、通常の勤務に際してはつらいと感じることはほぼなくなった。治療を始めて2か月半、10回の治療を経たところで略治とした。

 

症例) 30代 男性
仕事をし始めた20代の前半からお腹が張ってつらい。この症状が出るようになってすでに10年は経っている。病院で腸の内視鏡の検査を受けたが器質的な問題はみつからなかった。内科医にガスコンを処方されたが、服用すると余計に悪化するようで現在は止めている。一人でいるときは平気だが、周りに人が大勢いて自分のお腹から音が鳴ると思うと冷や汗が出るほどつらい。食欲はあるが、朝は軽めにして、昼食は会社でお腹が張ると困るので、ほとんど取らず、その分夜に多めに食べている。便は下痢のことが多く、一日に一回出る。日曜日の夜になるとお腹が不安で居ても立っても居られない状態になる。そのほかの症状は、中学生の頃から悩まされる片頭痛で、目をよく使うためか、夕方から頭痛が始まることがある。

この方の舌の苔は分厚くなっていた。それが示すところは消化不良である。朝少なく、夜多めの食生活もそれを助けていると推測したので、まずはその問題とこちらの提案する食生活についてお話ししてご理解を得た。一週間に一度の治療と自宅での灸、漢方薬にも興味があり、ぜひ服用してみたいということなので、鍼灸の治療と併用していただくことにした。初診を終えて、2診目までに食欲が出てきた。3診のときには、舌の苔もだいぶ薄くなっており、お腹の張りも軽減してきた。治療を始めてからひと月後には、症状が4割改善しており、下痢することもなくなり、普通便になった。ひと月半経つころには、症状の7割が改善しており、その後の一か月間も同様に調子のよい状態を保つことができていたので、漢方薬だけ服用していただき、鍼灸の治療は終えることにした。中学生の頃から悩まされる片頭痛も頻度が少なくなり、身体も気持ちも安定してきた。その後、漢方薬をひと月継続していただき、さらに病状が悪化しないことを確認したうえで服用をやめていただいたが、今のところ体の不調は呈していない。

 

症例)40代 女性
お腹の張りと痛みがつらい。20代の頃から良くなったり悪くなったりをくりかえしてきたが、ここ2~3年、症状が悪化してきている。便は下痢するほうではなく、どちらかといえば便秘がち。つい最近人事移動があり、それにともなう席替えでお腹の張りと痛みがいちじるしく悪化するようになった。3年前に、内科を受診して、内視鏡の検査をしたところ、器質的な異常はないとのこと。西薬を服用していたが、効果がないので現在は止めている。食欲があまりないのでどんどん瘦せてきており、それがとても心配。ベストの体重から5キロ以上落ちてしまったため、もう少し体重を増加させたい。目をよく使う仕事のため、くびや肩が常にこっている。

もともと胃腸の働きがそれほど強くない方は、環境の変化などのストレスがまっすぐにお腹に変化をもたらせやすい。この方の治療に際して、一番大切だと感じたのは、まず食欲を回復させること。体重が5キロ以上落ちてしまっているので、まずは食欲を回復させて、体力を向上させることを目標に治療を行うことにした。朝食のトーストとサラダをごはんとお味噌汁に変えていただき、一週間に一度の鍼灸治療と自宅での灸を2か月継続すると、体重が1.5キロ増えた。お腹の張りや痛みも午前中にはほとんど感じない。ただし昼食後にお腹の張りと痛みが少しずつ出てくる。その後しばらくの間、小康状態が続いていたが、治療を始めて半年ほどすると、一週間のうちに2~3日、お腹の張りをほとんど感じない日があるようになってくる。便秘がちだったお通じも改善し、だんだん体力もついてきており、休みがちだった会社も休まないで行けるようになってきた。治療を始めて1年が過ぎたころ、患者さんの口から「あきらめなくてよかった」という言葉が発せられた。持病のように長く付きまとう疾患も、鍼灸の治療をこつこつ続け、食事を変えることで治っていくことを実感したからこその言葉であったように思える。くびや肩のこりも以前のようにつらくなく、体重もさらに増加して体調が安定してきている。まだ鍼灸治療は継続しているが、症状のほとんどは緩解しており、疲労回復と再発の防止のための治療を3週間に一度行う程度まで、快復をみせている。

 

症例) 20代 女性
中学生の時からお腹に自信がない。静かな場所や他人と長時間一緒にいるとお腹が張り、苦しくなる。また腹鳴も気になる。首すじと肩のコリ、手足の冷えも強い。緊張する場面では動悸がして、唾や空気を大量に飲んでしまいますますお腹が張る。排便は4日に一度で、便秘気味。前もって緊張する仕事の前には精神安定剤(レキソタン)を服用しておくと動悸やお腹の張りはおさまる。内科で内視鏡検査を受診したが、とくに問題となるようなところは見られず、過敏性腸症候群と診断された。

 

初診の治療後、翌日に便通があった。まだお腹に何か残っている感じですっきりはしない。続いて一週間後の治療後、うそのように便秘が改善していくが、まだお腹に何か残っているようですっきりしない。ひと月後、一週間のうちに5日、排便するようになった。2か月後にはほぼ毎日、お通じがある。ただし便は固め。お腹の中にまだある、もう一回トイレに行きたい、という感覚有り。治療を始めてから、4か月後、15回の治療を経たところ、ご本人の満足度は7割に達した。もう少し良くなりたいが、便秘の体質は充分に改善された。また精神安定剤を服用しなくても、動悸がして唾や空気を大量に飲んでしまいお腹が張るようなこともなくなった。このタイミングで、治療を休止して、自宅での灸治療で様子を見ていただいているが、体調は安定している。この方の便秘体質の改善に大いに役立ったのが、背部にある痞根と志室というツボであった。どちらのツボも硬い反応を示していたが、治療が進むにつれて、適度にほぐれていった。これらは便秘の特効穴と言ってよい。

 

症例) 40代 女性
もともとお腹が弱い。3年前、単身赴任を経験してからひんぱんに下痢するようになった。腹痛に発熱をともなうことがあったので、病院で検査を受けるとウイルス性腸炎と診断されたこともあった。いつも便が軟らかく、調子が良いときは1回で済むが、悪い時には4~5回トイレに行かなければならない。2週間前からお腹がいつもしくしく痛み、ときに刺しこむようにキリキリ痛むので、病院で検査を受けたところ、器質的な問題はなく、過敏性腸症候群と診断された。膨満感はあまり感じない。お腹がよく鳴る。夜になるとじんましんが出ることがある。また生理時には強い痛みをともなうことがある。20代のころに急性膵炎を患ったことがある。ビオフェルミンを飲んでも効果がなく、医師から処方された過敏性腸症候群の薬を服用しても期待した効果が現われずに来院された。

 

身長と体重のバランスは、はっきりとしたやせ形。色白でどちらかといえば冷え症。お酒を飲むと症状が悪化することは分かっていても付き合いでついお酒を飲んでしまう、とのこと。この方にまず提案したのは、上手にお酒の場から遠ざかること。それとからだの中を冷やす食生活をやめていただくこと。あとは自宅で簡易灸を継続すること。じっさいの治療は、お腹を中心に行い、手足の胃腸と関連するツボにもお灸をした。目標は陰寒の邪を去り、正気を補うこと。週に1度の治療を4回続けたところ、普通便が1日に2回出るまでに回復した。さらに4回続けると、痛みがほとんど気にならなくなる。さらに治療を続けること1か月で複数回の下痢、腹痛といった症状がみられなくなった。生理時の痛みも改善したところで治療をいったん休止して、様子を見ていただいているが、すこぶる体調が良いとのこと。

 

症例) 30代 男性
2~3年前から、急にお腹が痛くなるようになった。臍の周囲をつねられているよう痛む。それにともなうようにお腹がひどく張ってくる。お腹は下しやすく、しょっちゅう下痢をしている。内科を受診して、内視鏡の検査をしたところ器質的な問題は見つからなかった。ご本人いわく、父も同じような傾向で腸がよくない、とのこと。内科医に過敏性腸症候群と診断されてイリボー、トランコロン、セレキノンなどを処方されるが、いずれを服用しても症状の改善がみられない。毎朝、排便後にすっきりした感じがしない。意識がお腹に集中してしまい、仕事が手につかない。このような状況で来院された。

 

この方に食生活のお話をうかがうと、以前はかなり乱れており、辛いもの、お酒などでかなり体調を損なったとのこと。それ以来は控えるようにしているが、胃腸の粘膜はかなりのダメージを受けている。また性格的には緊張しやすく、いろいろなことが気になりやすいタイプとのこと。まずは正しい食生活がどのようなものかを提案して、それをご理解していただいてから、過敏な働きをしてしまう消化器系をなだめるような治療をすすめることにした。頭、お腹、背中、手足などのツボに、はり・灸を施すと、頭が軽くなりすっきりとした気分になったとおっしゃる。また背中へのお灸を終えた後は、お風呂に入っているようでたいへん気持ちが良い、とのこと。このような治療を週に一度続けることで症状の緩解を目指すことにした。3回目の治療の後からは、「便意だけ有りいざトイレに行くと出ない」といった不快な症状がなくなる。5回目の治療の後からは、ときどきお腹の痛みが気になるが内科医に処方された薬を服用しなくても下痢をしなくなった。また腹部に感じていた膨満感も気にならない、とおっしゃる。3か月後には、外出の際には気分を落ちつけるために飲んでいた薬を飲む必要がなくなる。急な腹痛、膨満感・下痢、いずれも発症しない。ご本人の満足度が8割を超えたところで治療を終了することにした。

 

症例)50代 女性 胃痛・吐き気・下痢
夏の暑い盛り、三日前に胃痛が始まる。この方は、日ごろから胃がよくもたれる、とおっしゃる。またときどき下痢も起こり、普段から軟便とのこと。この方が、仕事が忙しく、疲れ気味のところ、冷えたビールやアイスクリームなどを取り、お腹を冷やしてしまい、このような病状を呈することになった。近所の内医を受診されており、そのときにいただいた薬を服用しても、症状が改善せず、反って吐き気をともなうようになったので来院された。その薬を飲むのは休止している。

 

もともとお腹の働きがよくないタイプの方が、冷たいものをたくさん取ったときに起こる典型的な症状。主な原因はからだに侵入した冷え。治療は温めてこれを取り除くこと。正気を補い、邪気を追い払う、これに尽きる。このようなときに最適なのがお灸。お腹の下の方、とくにお臍のまわりのツボに治療を行った。その際に大事なことは、治療を行ったツボの周りが赤くなること。さらに背中のお腹と関連するツボにも治療を加えた。この治療を行うと、二日ほど何も食べたくなく実際にのどを通らなかったが、食欲が出てくる。治療の帰りにインドカレーが食べたくなった、というくらいの回復を示した。以後、順調に回復して、3回の治療で食欲が戻り、体調も元通りになったところで治療を終えた。

 

症例) 30代 男性
転勤にともない発症

症状 電車に乗る際の腹痛、便意急迫。会議の前の緊張による腹部膨満感。トイレに行ってもおならだけしか出ない。膨満感は日常的にある。残便感あり。下痢、水っぽい下痢が多い。一日に十数回トイレに行くが、おならだけが出て、便は出ないことの方が多い。

治療 週に一度の針灸治療、自宅でできるお灸の指導

経過 三か月で本人の感覚で7割改善。患者さんが再発防止のためにもう三カ月の治療を希望。その後、ほとんど気にならなくなったところで治療終了。


症例) 20代 男性

過労により発症

症状 疲れると下痢、残便感がありなかなかトイレから離れられない、痩せておりもともと便がやわらかい、家業を任せられているため常にプレッシャーをかかえている、胃のしくしくする痛みや頭痛、食欲不振をともなう。

治療 週に一度の針灸治療、気力を回復する食事の指導

経過 針灸治療をおこなうことで身体の奥から疲れがこみ上げてきて、治療を行った日にはぐっすり眠れる。治療してから、2カ月ほどで食欲が回復して、便の形もしっかりしてくる。治療を休止しているが、再発はない。


症例) 40代 女性

明確な原因不明

症状 便秘、市販の便秘薬を3~4錠飲まないと排便できない、放っておけばいつまでたっても便意をもよおさない、むくみ、冷えをともなう。内科では過敏性腸症候群(IBS)の便秘型と診断される。西洋薬、漢方薬、いずれも服用したが効果はあまりみられない。

治療 週に一度の針灸治療、自宅でできるお灸の指導、食事指導

経過 治療6カ月で市販の便秘薬を二日に1錠飲むことでスムースな便通ができるようになる。むくみや冷えも改善する。症状が安定しているので、週に一度の針灸治療は休止して、自宅でできるお灸を継続していただいている。


症例) 20代 女性

就職後発症

症状 新卒、就職後三ヶ月くらいに腹痛をともなうはげしい下痢を起こす、下痢が終わると便秘になる、お腹がしょっちゅう脹る、人間関係が苦手、最近は出社前に症状が悪化する、会社も欠勤しがちである。肩こり、腰痛をともなう。

治療 週に一度の針灸治療

経過 治療開始後ひと月ほどは劇的なお腹の症状の変化はない。ただし肩こりと腰痛は気持ちよく解消された。治療開始後2カ月ほどたってから、欠勤しなくなる。出勤前のお腹の症状悪化も改善される。腹痛もなく便の状態も安定してきたので、治療を休止している。


症例) 60代 男性

友人の死後発症

症状 友人の葬式に出席した翌日から、水の様な下痢が止まらなくなる、病院で処方される薬を飲むと下痢は止まるが腹部が膨満して不愉快、もともと下痢しやすい、晩酌をする、体格はがっちりしている、下痢が続いているために身体に力が入らない。

治療 食事指導、三回の針灸治療

経過 発病してから間もないため、食事指導と三回の針灸治療により、すばやく症状が回復する。まだ便は軟らかいが、日常に不便を感じないため、治療を休止する。以後、再発はない。


症例) 50代 男性

廃業後発症

症状 家業を辞めてから気分が不安定になるとともに胃痛、腹部膨満感、下痢などを起こすようになる。それまでのマイカー通勤が電車通勤に変わる。乗り物に乗ると緊張で便意をもよおす。電車や公共の乗り物が苦手になる。電車ではいつでも途中下車できるように出口の近くに立っている。最近は急に便意をもよおすのが嫌であまり外出したくない。ビールが大好きでやめられない。

治療 週に一度の針灸治療

経過 精神的にも落ち込んでいる様子がみられた。なかなか回復がみられないケースであったが、治療開始後半年を過ぎたころから、お腹の心配はあるが通勤の途中で駅のトイレを使わなくても平気になる。外出することにも自信がついてきた。8カ月を経過して、本人の感覚で7割の回復があるということなので、治療を休止して経過を観察している。


症例) 40代 女性

運動により発症

症状 ダイエット目的でウォーキングを開始したが、ある日急に便意をもよおしてトイレを探すのに苦労するということを経験した。それ以来、運動すると便意をもよおすことが多く、運動できなくなる。便は下痢気味で排便後もすっきりしない、お腹がいつも脹ってる感じがして苦しい、職場ではおならをがまんして腹痛を起こすこともある。

治療 8回の針灸治療(週に2度の針灸治療を一カ月)、食事指導

経過 刺激性の飲食物を好んでいたことから、一時的に休止していただく。針灸治療を短気集中して行ったこととあいまってすばやく治癒にいたる。便のかたちがしっかりしてくると、一ヶ月後には短い距離でウォーキングをしても便意をもよおすことはない。


症例) 40代 男性

明確な原因不明

症状 パソコンを一日中取り扱う仕事をしている。仕事のある日も休日も腸のはたらきが不安定でよくトイレに行く、便が出るときと出ないときがある、とくにストレスは感じていない、学生の時から試験中には便意をもよおし、軟便気味ではあった。便はベトベトして、水で流しても便器に残りやすい。最近は食事のたびに便意をもよおすので、その体質がわずらわしく、改善したいと思い来院。

治療 週に一度の針灸治療、減量するための食事指導、自宅でできるお灸の指導

経過 学生時代にくらべ、体重が16キロ増加したとのこと。食事内容の変更を提案する。治療開始後ひと月で、食事するたびに便意を感じることはなくなる。3カ月経過すると、便の水分が減る。また便から悪臭がしなくなる。治療開始後5カ月したところで、体重が7キロ少なくなり、排便が一日一度普通便になったところで治療休止。


症例) 20代 女性

水分の摂りすぎにより発症

症状 健康に良いと友人にすすめられて水分をできるだけたくさん飲むようにしていた。もともと便秘がちであったが、徐々に便が軟らかくなり、早朝腹痛にともなう水のような下痢がでるようになった。病院で下痢を止める薬を処方されたが、服用すると下痢は止まるが、お腹が脹って苦しい。

治療 2週に一度の針灸治療食事指導

経過 基礎代謝が低い、冷えたからだにたくさんの水分を入れたことにより、からだが濡れたスポンジのようになっている状態でした。水分を控え、運動を提唱して、二週に一度の針灸治療を2カ月ほど続けると症状が改善しました。


症例) 30代 男性

緊張により発症

症状 新人研修の指導をしている。数年前に新入社員の前で失敗をして以来人前に立つのが恥ずかしくなる。その後出勤前に急に腹痛とともに便意がおそってきたり、お腹が脹って苦しくなる。下痢しやすい、残便感が強いのでトイレの時間が長い、おならが出やすい、ときどき臭いで自分がおならをしていたことに気づく。毎年研修の時期になると、気分がふさぎ、症状が悪化する。最近はいろいろなことに自信がなくなりふだんから気分が憂鬱なことが多い。

治療 週に一度の針灸治療、自宅でできる灸治療

経過 治療開始から一ヶ月後に、残便感が無くなっているのに気づく。3ヶ月後には、膨満感やおならの回数も減ってくる。治療と並行して新人研修をおこなったが、自信をもって仕事をすることができた。治療は10カ月で区切りをつけ、現在は自宅でできる灸治療をおこない経過を観察している。

症例) 30代 男性

5年前から一日に3~4回必ず便が出る。夜勤のある会社に勤務していて、睡眠のバランスがくずれることで発症した。食事をすると、腸が鳴りはじめる。また、すぐにトイレに行きたくなる。便の形は、軟らかめ~下痢状。睡眠不足でとくに症状が悪化する。排便後、残便感があり、なかなかトイレから出れない。消化器内科で処方されたイリボー(男性の過敏性腸症候群の薬)を服用すると症状が悪化する。冷え症も改善したい。

治療経過:週一度の治療を2カ月間行う。便の形状から軟らかさがなくなる。ひどいときには排便に10分から15分かかっていたのがスムースに終わる。排便回数が、朝一回のときが増えてきた。

症例) 30代 男性

幼少のころよりお腹が弱かった。3年前に痔瘻の手術を行った。それ以後も週に1~2回はコンスタントに下痢が起こる。仕事の疲れがたまると手足がだるくなり、ストレスを強く感じはじめると症状が悪化する。整腸剤を常飲しており、飲んでいないと不安である。便の状態を正常にしたいと思い、来院。

治療経過:週に一度の針灸治療を行っている。以前みられた下痢症状はほとんどなくなった。お腹が張って硬かったのが、柔らかくなってきた。整腸剤の服用を中止しているが、便の状態は調子の良いままである。症状を安定させるために現在も加療中である。

症例) 30代 女性

高校生のときに発症。部活でかなり強いストレスを受けたことが原因。一番つらい症状は、午前中にお腹が張ること。またお腹がよく鳴ること。朝起きたときの症状が最も悪い。現在精神科で安定剤を服用している。薬のおかげで症状が抑えられている気がするが、薬に頼ることなく生活できることを目標に来院。強い生理痛もある。

治療経過:週に一度の針灸治療。治療後には張りが軽減。数日後には、またもとにもどる。治療を続けているうちに、徐々に午前中のお腹の張りが楽になってきた。安定剤の服用を休止しているが、大きく悪化することはない。つらい症状は半減したが、さらなる改善のために治療を続けている。

症例) 20代 女性

中学生の時に発症。1日に5回くらいトイレに行くが、下痢をしたり、排便できないことがある。ひどいときには10回以上便意をもよおす。お腹が張って、ガスがたくさん出る。消化器内科で処方された整腸剤、ガス消し、安定剤などを服用しているが、それほど症状に変化がない。

治療経過:治療開始から2カ月経過して、排便回数は平均すると3回に落ち着いた。調子が良いときは2回の排便で済む。お腹の張りがなくなり、気分的にとても楽になった。電車に乗るときには、いつもトイレのことが心配だったが、最近は座って読書もできる。

症例) 40代 男性

お腹が張ってしかたがない。この2~3年でとくに症状が悪化した。お腹が苦しくなり、おならが自然に出てしまうので、周りの人から心ないことを言われる。そのため身の周りに人が近づくと緊張してしまう。便秘がちで下剤を服用しなければ排便困難である。

治療経過:週に一度の針灸治療と自宅での灸治療を行う。

ひと月後、お腹の張りが改善して、おならが自然に出ることはなくなる。その後、2週くらいして、下剤の服用なしで排便できるようになった。症状をさらに改善させるため、治療を継続している。

症例) 10代 男性

食後の腹痛、お腹の張り、お腹が痛くなることへの不安を訴える。お腹の痛みは右へいったり、左へいったり移動する。お腹は張りが強く、押されると痛みが悪化する。症状は朝いちじるしい。2~3回下痢した後に、便意をもよおしてトイレに行くが出ない。朝はとくにお腹の鳴りがひどい。ついつい学校も休みがちになる。

週に一度の鍼灸治療により、徐々に症状が楽になる。3回目の治療のときには、症状が7割改善したという。まだ症状が安定しないので引き続き治療しているが、回復傾向である。

症例) 20代 女性

中学生のころにクラスメートとトラブルを起こし、それから下痢と便秘を繰り返すようになる。夕方になると、お腹が張ってきておならがよく出る。それと同時に気持ちも悪くなる。あまり食欲がなく、時間がきたら食べる感じで、胃もたれもしやすい。生理周期が遅い傾向があり、40日。体温も低く35.5度。

治療開始後、月経が30日周期になる。体温も上がり、汗や尿の出がよくなる。食欲が出てきて下痢しなくなる。

症例) 30代 男性

2年前から下痢。いくつかの病院で検査を受けるも、特別な問題はみつからない。現在、トランコロン、コロネルを服用している。あまり効いている実感がない。下痢にともないお腹が痛くなったり、張ったりする。

治療を開始してからひと月後、痛みが楽になる。それと同時に食事の改善をすすめたところ、下痢がほぼ治癒した。お腹の張りがまだ気になるので、治療を続けているが、本人の感覚では、3割ほど改善してきている。なお、薬は現在飲んでいない。

 


自律神経の調整

 

内臓のはたらきや血管の伸び縮みは自分の意思でコントロールできません。自律神経によりそれらのはたらきは支配されています。

 

自律神経には交感神経と副交感神経があります。胃腸のはたらきは、そのうちの副交感神経の作用により活発になります。 ふつう仕事や運動をしているときには交感神経のほうが活発になっています。したがって、排便は起こりにくいのが正常です。

 

しかしストレスなどにより、自律神経のはたらきに狂いが生じると、仕事や運動をしているときにも便意をもよおします。これがいわゆる自律神経の失調であり、交感神経と副交感神経のバランスがそこなわれた状態です。

 

過敏性腸症候群(IBS)に対して、針灸治療をおこなうことにより自律神経は調います。それにより腸管の蠕動運動と腸管内の水分のバランスは正常に近づきます。

 

また腸内環境をよくするために乳酸菌を増やす、というのは食事指導により達成することできます。これにより針灸治療においても、現在の処方薬と同じようなアプローチができます。

 

ストレスに慣れる

 

過敏性腸症候群(IBS)が治癒するか否か。それは患者さんのお腹が肉体的にも精神的にもさまざまなストレスに対して、良い意味で「慣れる」、または「過敏に反応しない」ことができるかどうかにかかっています。

 

ストレスというものは、私たちが生きていくうえで、決して切り離すことのできないものです。いまの世の中では、ストレスは完全な悪者あつかいですが、ある程度のストレスにさらされることは健康であるために必要なことなのです。要はその程度の問題なのです。 ストレスは過剰ではよくない、しかし無ければ無いで、それはまたからだにとってよくないものなのです。

 

過敏性腸症候群(IBS)は、ひとたび便意をもよおしたら、いてもたってもいられないつらい病気です。トイレの不安で、通勤や仕事、日常生活にも支障をきたします。それもこれも腸管のはたらきが必要以上に敏感になっているからです。

 

このような場合、ふつうならそれほど問題にならない緊張や痛みを強烈なものに感じます。つまりストレスや痛みに対する感受性が必要以上に高まっているのです。 ストレスや痛みは、とても主観的なものであり、数値化することが難しいものです。同じ人でも状況により大きく変化します。

 

針灸治療により「からだの偏ったバランスを戻す」と自律神経が調います。すると少々のストレスや痛みに耐えることのできる「ストレスに強いからだ」を手に入れることができます。 ひとたび症状が楽になると、心理的にも余裕ができ、病気と上手に付き合っていけるようになることができます。その感覚を手に入れることこそが治癒へのファーストステップです。

 

針灸治療により自律神経のはたらきが調うと、たとえ大きなストレスにより一時的に便の状態が悪化しても、再び元に戻りやすくなります。つまりストレスに強いからだを手に入れることができるのです。 これは長い目でみると、一時的な治癒だけではなく、再発を防ぐことにもつながります。

 

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冷え症


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[主訴] 冷え症・倦怠感、それにともなう背中のこり
[初診] 平成18年11月初旬                 
[現病歴] 3年前から腕をよく使う仕事を始め、それ以来背中を中心に肩や腕がこるようになる。最近は冷え症がひどくなり、それにともない背中や腕のこりも悪化してきたので来院。随伴する症状は、頻尿と寝つきが悪いことなど。
[診断] 腎陽虚、着痺
[治療方針] 1. からだの気をスムーズにめぐらせること

2. お腹や腰をじっくり温めること

3. 胃腸のはたらきをよくすること

[経過] 1回目の治療で「何年かぶりで背中の痛みがなくなった」という。それ以来週1回の治療を6回続けたところ冷え症が8割、疲労感や背中のこりもほぼ改善されたので略治とした。治療はあたためることを意識して、お灸を主体として行った。

 

 

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肘・腕の痛み


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頸から肩、背中にかけての痛み
症例) 50代 女性
2~3日前から右の頸から肩、背中にかけて、痛くてズキズキする。居ても立っても居られない。ときどき右腕に痛みが走る。整形外科を受診するが、X線およびMRI(磁気共鳴画像診断装置)による検査結果に異常はみられない。痛み止めとビタミン剤を処方されて服用するが、まったく効果が現われない。もともと肩こりが強いが、今回の痛みはそれと違う感じがする。ひねった、ぶつけたなどの外傷はない。内科的には特別気になるところはない。

 

比較的に急な症状で、痛みの程度も強い。背中に触れるとやや熱をもっている。浅い鍼、単刺で、経気を疏通する。このような急性期の痛みに対してお灸、マッサージなどを行うと、かえって症状が悪化することがあるので、鍼だけの治療とする。初診では、大きな変化はみられない。続けて2診を行うが、1割程度の回復で、まだほとんど痛みが改善されない。3診目にしてようやくはっきりとした変化が現われ、痛みが半減する。その後に2回の治療を行い、治療を始めて2週間で、居ても立っても居られない痛みは消失する。痛みには、まだ名残のようなものがあるが、肩こりも改善して日常の動作に問題がないということなのでいったん治療を終えることにした。その後に病状をお伺いする機会があったが、症状の再発はみられない。

 

頸から肩、背中にかけての違和感

症例) 50代 男性
来院の一週間前に車を運転していたところ、大渋滞に巻き込まれること7時間。疲労をかかえたまま一晩眠る。翌朝目を覚ますと左の頸と肩にかけて肩甲骨の一点を中心として違和感がある。するどい痛みはない。腕にはしびれも感じる。長時間の運転をする以前から疲れがたまっており、肩や腰にコリを感じていた。それ以来、自然に治るのを待っていたが、徐々につらくなってきたので来院された。整形外科では診察を受けていない。

もともと疲れがたまっており、肩や腰にコリを感じていたところ、長時間同じ姿勢を保つことにより発症。治療は圧痛点の膏肓、天宗、肩貞、臑兪などのツボに灸と鍼をして、その部位の循環をよくすることを目標とした。肩甲骨の付近を温めたり、お風呂に入ると、少し症状が楽になるということなので、とくに灸を多用した。初診の治療で症状が半減。かなり楽になり、しびれがなくなったとおっしゃる。さらに続けて2回の治療を行うと、はじめに在った症状の8割が改善された。ほんのわずかなコリを感じる程度である。この方は体質的に血液循環や水分の代謝が悪いうえに、疲労もたまっており、自分でからだを治癒するはたらきが低下していた。したがって、このように病状が長引いたのだが、鍼灸には、患部に停滞する病邪を流し、正気を回復するはたらきがあるので、症状の改善がみられた。

 

[主訴] 肘・腕の痛み
[初診] 平成19年3月中旬 40代 男性                 
[現病歴] 3ヶ月くらい前から両手の肘や腕が痛む。力仕事をしているため、疲労がたまり最近はマッサージをしてもらわないと腕がだるくて眠ることができない。またくびや肩にもコリ感があり、頭が重い感じもする。20年ほど前にも同じような症状になるが、はり治療で良くなったので今回もそれを期待して来院した。
[診断] 気虚気滞
[治療方針] 疲労により低下した気力を補い、両腕を中心に全身の血液循環をよくする。                 
[経過] 患者はかなり疲労しており、ポイントとなるツボを軽く押さえるだけでもひどく痛がっていた。そこで気力を回復させるために、手や足にある疲労を回復するツボにはりを入れその上から遠火でもぐさを燃焼させてほんのりと温めた。そのあと腕の血液循環を良くするために肘のまわりを中心に指圧をすると、一回の治療で腕の痛みやだるさがほとんどなくなった。
[主訴] 左肩から指先にかけての重いしびれ感
[初診] 平成19年1月末 50代 女性                 
[現病歴] 初発は2年前。整形外科の牽引治療などで、一旦、症状は治まる。しかし再び、一週間ほど前に、左の肩から指先にかけて、ズシッとしたしびれが生ずる。整形外科を再度受診して、レントゲンで確認すると、2年前よりも頸椎の変形が悪化していることがわかった。加齢、過労により、頸椎の椎間板が磨耗して神経を圧迫していることで、症状がでている、と診断された。針灸治療の経験は、ほとんどないが、友人のすすめで来院する。
[診断] 腎陰虚 気滞
[治療方針] 1. 腎陰を補うことで、ホルモンのバランスを安定させ、老化を防ぎ、これ以上頸椎が変形するのをくい止める。 2. 全身の気のめぐりを良くして、血液循環を改善する。
[経過] 治療の回数に比例して、しびれは減少した。治療は週に3、4回おこない、ほぼひと月の治療で、残存するしびれ感が2%にまで回復したので略治とする。治療のポイントは、腕や頚部に集中させたが、足など全身のツボを用いた。また鍼治療だけでなく、灸やマッサージによる治療も積極的におこなった。

 

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