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過敏性腸症候群・疼痛治療の元氣堂鍼灸院|横浜・保土ケ谷

第27号 ~ さかご(2008年1月)


0801鍼灸治療がとてもよく効くものに「逆子(さかご)」があります。
さかごとはお母さんのお腹の中で、赤ちゃんの頭が上になり、足やおしりが下になっている状態をいいます。
さかごのまま出産を向かえると、赤ちゃんの足やおしりが出たあとに頭がでることになります。
赤ちゃんのからだで、いちばん大きいのは頭です。
さかごでは、赤ちゃんの大きな頭とお母さんの骨盤のあいだにへその緒が圧迫されてしまい、仮死状態で生まれてくることもあります。
そういったことも、ひとむかし前ではそんなに珍しくはなかったようです。

 

ふつう妊娠39週目を過ぎると、ほとんどの赤ちゃんは逆立ちしたスタイルで

出産の準備をします。
しかし中には、予定日が近づいてもさかごのまま出産を迎えなければならないケースもあります。
このようなとき、医師との話し合いのすえ、帝王切開か自然分娩かを決めていかなければなりません。
出産のよろこびを味わえること、出産後の母体の回復が早いなどの事情をかんがえると、多くの方が自然分娩を望まれているようです。

 

そこで、さかごでお悩みの方にご紹介したいのが針灸による治療です。
ツボを刺激してお母さんのお腹の中の赤ちゃんを逆立ちさせてしまおう、というものです。
さかごと知りつつ、まあそのうち治るだろうとのんびりしていると、赤ちゃんもだんだん大きくなり、だいたいの位置も決まってしまいます。
さかご治療をはじめるのにもタイミングがあります。
妊娠28週目くらいからがひとつの目安となります。
さかご治療によく使われるツボがふたつあります。
ひとつは至陰(しいん)、足の小指の爪先にあります。
もうひとつは三陰交(さんいんこう)、足の内くるぶしから6cmほど上の骨際にあります。
母体の状態をよく診察したうえで、これらのツボを中心に治療をおこないます。
基本的には妊婦の母体に、強い刺激を加えることはありません。
熱過ぎない、直接肌を焦がさないようなお灸が治療の主役となります。
数回の治療と、指導いたします自宅でのお灸療法でさかごを改善していきます。

 

とくに初産の妊婦は、気持ちがとても過敏な状態です。
お腹の大きなときに、はりやお灸をするなんてとんでもないという方もいらっしゃることでしょう。
もちろん私も、母体に余計な刺激をくわえるのは良いことではないと考えています。
しかしいつまでたっても逆立ちしてくれない赤ちゃんにひやひやしているお母さんのお腹の中はとても緊張しています。
漢方でいう、「気の流れが悪い」状態となっています。
元氣堂治療院では、ツボにわずかな刺激をくわえることで気の流れをととのえます。
するとお腹の緊張はゆるみ、赤ちゃんがスムーズに生まれてくる体勢をとれるようになります。
あくまでも自然な分娩にこだわる方にはぜひ試していただきたい治療法です。

 

元氣堂通信 第27号 さかご   コメント:0