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第33号 ~ むくみ(2008年7月)


0807梅雨まっさかり。
じとじと、ベタベタ、湿気に悩まされる毎日です。
このような季節になると、何となく体がむくみやすくなる人がいます。
このむくみ、一体なぜおこるのでしょうか?
わかりやすく言うと、血液に含まれる水分が血管の外に出てしまい、もどれなくなってしまうからです。

 

ふつう、血管の中と外の水分は、たがいに行きつ戻りつして適当なバランスを保っています。
ところがある理由で、血管の外の水分が血管の中に戻れなくなり、皮膚の下で水たまりをつくってしまうことがあります。
それが「むくみ」という現象です。
医学的には、浮腫あるいは水腫などといわれています。
ある理由とは、内臓・ホルモン・突発性などさまざまな原因を指します。
そのような場面で、よく処方されるのが利尿剤です。
このくすり、むくみそのものを治すことにはたしかに有効です。
しかしむくみをおこす根本を治療することなく、長い間つづけて服用することはおすすめできません。
なぜなら体に必要な水分までも、尿として出してしまうおそれがあるからです。
その結果、口渇、寝汗、やせる、不眠などさまざまな副作用がおこることが考えられます。

 

そこでおすすめなのが、手前味噌の漢方治療。
漢方はその人の体質を見きわめることから治療をはじめます。
むくみの場合、水分代謝を悪くしているのが内臓のどの部分なのか、原因を把握して根本から治療をおこないます。

 

一例を挙げてみましょう。
胃腸のはたらきの低下とともにむくみがおこるタイプは、梅雨の時期にお腹がすかない、お腹が脹る、便がいつもよりやわらかくなるなどのさまざまな症状を現します。
漢方では、胃腸が気力をつくる源と考えます。
ところが胃腸には、湿気をきらう性質があります。
したがって梅雨時や天気がすぐれないなど、湿度が上がると胃腸はうまくはたらいてくれません。
そんなときによく用いるのが「陰陵泉」というツボです。

 

足のすねの太い骨の内側を下からたどっていくと急にもりあがる骨があるので、そのすぐ手前に取ります。
このツボを押すと痛みのある人、ツボが呼んでいますよ。
「陰陵泉」は胃腸のはたらきを高め、からだの余分な水分を尿として排出させるはたらきがあります。
ぜひお灸をすえてみてください。
お灸は薬局で簡単に手に入ります。それが面倒くさいという方、親指でそのツボを2分ほど押しましょう。
あまり強く押しすぎないことがポイントです。
むくみがおこるのは、この胃腸が弱いタイプばかりではありません。じ
つにさまざまで、ひとすじなわではいきません。
しかし漢方では、むくみがなぜおこっているのか、その原因となる内臓に向けて治療がおこなわれています。
やみくもにからだの水分を排出することはありません。
それが漢方による鍼灸治療の、副作用が少ない由縁でもあります。

 

元氣堂通信 第33号 むくみ   コメント:0