第8号 ~ 梅雨の過ごし方(2006年6月)
毎年のことながら、いや~な梅雨が近づいてきました。
天気に比例するように、なんだか気持ちもどんよりしがちになります。
さて、今回の元氣堂通信は快適な梅雨の過ごし方について、漢方的に考えてみました。
皆さまにとって梅雨が少しでも過ごしやすくなるよう、ぜひ参考にしてみてください。
わたしたちの生活する日本は、まわりを海で囲まれているという特徴をもっています。
当然、新鮮なおさかなが、たっぷりと水揚げされます。
また、素材を大事にするというお国柄から、調理をしない(火を使わない)食事を好んでする傾向にありました。
そこで生まれたのが刺身です。
現在ではキンキンに冷えたビールに刺身と野菜サラダをほおばる人々を居酒屋でもよく目にします。
なぜこんなお話をするかというと、梅雨を快適に暮らすのに食事がかなり大きなウエートをしめているからです。
だいたい6・7割ぐらい。いまの居酒屋の話は特におすすめできない例です。
漢方ではやまいは自然界の気候からも影響を受けるとしています。
最初にお話したように、この国は四方を海に囲まれているため、四季を通して雨量も豊富で湿度も高い特徴があります。
漢方では梅雨どきのじめじめした状態により、体調を崩すことを「湿邪」に犯されるといいます。
「湿邪」は、とくに胃腸の消化吸収する力を低下させます。
ですから、太りやすい体質の方は水を飲んだだけでも太ってしまうというようなことが、この時期にはおこりやすくなります。
この「湿邪」、水分代謝を低下させることはもとより、基礎代謝まで低下させてしまいます。
つまり、身体からエネルギーを奪い去るわけです。
そうすると、手足が冷える、顔や足がむくむ、からだが重だるい、関節が痛い、食欲がないなどの症状にともないジトジトした汗をかくことになり梅雨がとても不快なものになってしまいます。
とてもやっかいな代物です。
それでは、いつもと違う快適な梅雨を過ごしていただくために、元氣堂からいくつか提案させていただきます。
ひとつでも結構です。お試し下さい。
1→. なるべく火を通したものを食べる(刺身を控えて、サラダから温野菜へ)
2→. 冷たい食べ物はひかえる(ぬるくてもおいしいビールはあります)
3.→ 室内の風通しを良くして、空調は冷房から除湿へ
4.→ 半身浴の励行(汗をじんわりとかくことが目的です)
5.→ 足の膝から下、太い骨の内側のマッサージ
このほかにもお灸により、ツボを刺激することで一年を通じての「水はけの良いからだ」づくりができます。
詳しくは、お気軽に問い合わせてください。